をパラメータとする時空上の軌跡の曲線 について、変換行列 は に依らないので、
は座標と同じように変換するベクトル。
この曲線の長さを考えると、
ただし、これは根号の中身
が正、即ち空間的(space-like)なときに限る。
逆に時間的(time-like)なとき、固有時間
、即ち
が定義できる。静止している粒子の軌跡では
となる。
これを用いて、速度ベクトルは
このベクトルのノルムの2乗は
に規格化されている。
また、
Lorentz変換で不変な静止質量
によって、4元運動量ベクトル
を定義できる。粒子が静止しているとき、
より
。これを、前回の例での等速推進
(ただし、
)によって
Lorentz変換すると(
などを
などで置き換えれば良い)、
での近似
で3次以上を無視すると、
低速度では4次元運動量の空間成分は古典的な運動量に等しい(推進する座標からみた静止粒子の速度は
)。また、
は古典的な運動エネルギーであるので、それに加えられた項
もエネルギーの項だが、上の式を見ればこれは静止座標系での質量のエネルギーであることが分かる。
また、4元加速ベクトルを、
とすれば、4次元版のNewtonの法則は、
である。ただし、
は任意に与えることが出来ない。なぜなら、
より
なので、4元速度と直交しなければならないからである。